Train Of Thought – CHABE

松田”チャーベ”岳二 / LEARNERS

「核兵器」

たった1発の使用でひとつの都市を壊滅させる兵器。2021年現在、世界には約13,100発が存在している。1980年代の冷戦化70,000発を超える数があり、現在は数は減ったものの、1つの威力は上がっていると言われている。そして保有国は冷戦時代よりも増えて9カ国。増えた理由は?

核兵器の話になると必ず上がってくるのが「抑止力」で、持たざるものが持つ理由をこの「抑止力」という大義でもって保有に進む。国によっては交渉のカードとして開発に進み保有するケースもある。

どこかの戦争で使われたら人類滅亡に直結していくこの核兵器をどうにか減少させようと、2017年国連で採択され2021年発行された核兵器禁止条約というものがあるが日本は参加をしていない。世界で唯一の被爆国である日本こそ、その恐ろしさを世界に訴えられる国であるはずなのに。これもアメリカが持つ核の傘に入っているという抑止力から起因しているのは明らかだ。

1945年8月6日、世界で初めて使用されたリトルボーイという原子爆弾は広島に落とされた。街は一瞬にして壊滅した。3日後の8月9日長崎に落とされたのはファットマンという原子爆弾でやはり街は壊滅した。人間の影だけ残し蒸発させてしまうその威力に開発者たちも震撼し、反対を表明する者も出た。

「強すぎる火」といえば映画のセリフを思い出してしまうが、人間を何度も滅亡させることができる力を持つ核兵器を減らすことは人類の大きな課題で、きっとできるはずだと信じている。「抑止力」なんていう言葉がとてもナンセンスに感じるような時代はきっとくると思っている。理想論と言われるだろう。そう、まさにその通り理想論。けど、、、人間だからこそ大きな理想を掲げそこに向かっていけるのだと思う。

我々、人類が産み出してしまった科学の結晶が悪い方に進んだのなら戻せば良い。どうすべきか考えれば良い。同じ人類にしかこれはできないのだから。

「いつの日か世界から全ての核兵器がなくなりますように」

これは年老いた被爆者である母を持つ二世である自分の願いであると同時に、二人の子を持つ父親としての願いである。

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