Train Of thought – 安彦恵里香

安彦恵里香

核兵器をつくること、保有すること、使うこと、全てを禁止する「世界の新たな条約」が発行される。つまり、核兵器は違法だということが、世界基準となるのだ。
「そんなのは夢だ、現実的じゃない」と言われてきた”核兵器廃絶”がスタンダードとなる日を迎えるというのに、日本国内も、広島も、なんだか盛り上がりに欠けていると感じていた。

「発効までの1週間をコアに、1 ヶ月前から、いろんな人たちと組んでSNS含めた全体的な広報戦略チーム組みたいなぁ~、核禁条約を知らない人、日本が反対してることを知らない人に知ってもらうのが目的。現段階で考えているのは、核兵器禁止条約発効についてのコメントをしてくれそうな著名人にコンタクトを取って、200字くらいでコメントをもらってカウントダウンで掲載すること。どうかな?」

メッセンジャーグループチャットを立ち上げて、これまで一緒に活動してきた仲間たち(カクワカ広島、議員ウォッチ、ヒバクシャ国際署名キャンペーンに携わる仲間)に提案すると、みんな同じように感じていて、オンラインミーティング
をすることに。

ミーティングで決まったことは、以下の4つ。
①特設ページをつくり、ステイトメント、若者たちのメッセージ、著名人メッセージ、ヒバクシャメッセージ、イベント一覧、実行委員会を募って載せる
②著名人のメッセージ +写真、若者たちのメッセージ+写真をカウントダウン投稿していく
③核禁条約について説明したインフォグラフィックを投稿する
④1/22,23に広島で開催される発効記念イベントを動画にして誰でも使えるツールにする

それぞれ担当分けをして、定期的にミーティングをしながらすすめた。
ロゴデザインは、プロの方にお願いしたが、それ以外はメンバーの中にデザインが得意な子たちがいたことで手づくりながらもクオリティの高い発信ができたと思う。
私が主に担当したのは全体進行と、著名人メッセージへの声かけ。元旦からカウントダウンすることが決まり、最低でも22人の人にお願いしなければ・・・。私がお願いできる範囲では、なかなか厳しい。
毎年この TO FUTURE ZINEで、アーティストたちのインタビューを掲載しているGUYさんに協力をお願いすると、「わしもなんかやらんといけんと思うとったんよねー」と快諾してくれた。アジカンごっちさん、ブラフマンTOSHI-LOWさんなど、きっと、私たちからでは応えてもらえなかっただろう人たちからメッセージがもらえてとっても助かった。

さらに、発効まで10日のカウントダウン中、毎日「SUSUME! Talk」と題して、様々なゲストを招いてオンライントークや、zoomイベントを開催し、発効当日は「核兵器禁止条約発効!おめでとzoomパーティー♪」でお祝いをした。
この日にいくつも開催されていた、記念イベントを撮った動画は「核兵器は禁止された」というタイトル検索でYou Tubeで視聴できる。

予定していたことをやりきって、少し落ち着いた2月初旬。
メンバーたちと今後の動きについて話し合った。
条約は発効したけれども、核保有国も日本も参加していない。特に日本国内での議論を大きくする為に、これからも続けて行く必要がある。
核問題に興味を持っていて、きっかけさえあれば動く若者は増えていると、このプロジェクトを通して実感した。最近では、カクワカ広島がはじめた国会議員に会って核政策についての考えを聞くプロジェクトが発端となって、長崎県、愛媛県、首都圏での「議員面会プロジェクト」が始動している。

すすめ!核兵器禁止条約プロジェクトは、それらの活動をするメンバーや、新たに関わりたい人が集えるプラットフォームとして機能するようなプロジェクトへと発展することにした。

3月にはオンラインイベント「春のすすめ!フェス~ソーシャルアクション合同説明会~」を開催。
次は、8月1日(日)18:00~22:00「夏のすすめ!フェス~世界を変える!これが核兵器禁止条約だ! SP~」を開催予定。

核なき世界への「新しいチャレンジ」は、まだまだ続く。

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