坪井直さん 広島県被害者団体協議会理事長(坪井被団協)

Guy 大小田伸二(以下G):
こんにちは。
今日もよろしくお願いいたします。
今回はヒロシマの継承というテーマについてお聞かせください。

坪井直さん(以下敬称略):よろしくお願いします。
私が最近思うのは、去年オバマ大統領が来てくれて広島に外国人の観光客の方が増えたと思うんですね。
その割に、ちゃんと見てくれているのかな?ということは感じますね。しかしながら来てくれる事自体はとても良いことだと思います。
私からすれば平和公園自体がもっと広ければよいと思うし、改装した資料館東館にしてももっと広いスペースを持たせたら良いと思っています。資料を詰め込んでる感じがしますので、もっと余裕を持たせていろいろ置くべきだと思います。資料館に遺されている遺品の数百倍も亡くなってる方がいるわけですからね。
原爆ドームもイルミネーションなどやってはいますが、世界遺産としての規模というか範囲自体が狭いですよね。
長崎平和公園はもっと広いスペースがありますからね。外国に行って世界遺産を見て思うのはまずは歴史があり、スケールが大きなところです。まず見て感動するというのが最初だと思うんですよ。
まぁ、日本は島国ですからやむを得ないところはあるのですがね。

G:8月6日の登校日がなくなることについてはどう思われますか?

坪井:どんどん被爆者は少なくなってきてますから、子供たちに生の証言を伝えることの出来る人はいなくなると思うのです。先程も言ったのですが外国人の方もまず平和公園に来てくれる事から始まりますからね。
まずは子供たちに平和公園にたくさん来てもらいたいです。
私は教育委員会が中心となって平和教育を率先していくべきだと考えています。
一番若い層にヒロシマを伝えていかなければね。このままでは廃れていくばかりだと思います。
若くて多感な時に平和公園を、原爆ドームを、そして資料館を見せる事が大切なんです。成人になってからだとまた受けとり方が違いますからね。
学校単位では難しい部分もあると思います。ですから教育委員会が旗を振って学校に呼び掛けて、子供たちに伝えていかなければと思います。
その為にも、ことなかれ主義が目立つ教育の場を変えていかなければね。

G:本当にそう思います。それではこの冊子を読んでいる読者へのメッセージをお願いします。

坪井:オバマ元大統領が示した理想、目標を私たちも目指していかねばいけないと思います。
核兵器をゼロにすること。核兵器廃絶ですよ。
人類が目指すべき道は同じなんです。それぞれ道筋が違うだけでね。
私は被爆者ですが、それを超えて未来志向でいっています。
オバマさんが来広したのが終わりではないんです。これは核廃絶への始まりです!
戦争は人間同士がするものなんです。動物同士ではありえませんよね。
人間は知恵を持っているのだから共存という道に向かっていかなければね!戦争をなくすために知恵をしぼって行きましょう!!

NEVER GIVE UP!!
ネヴァーギブアップ!!