入管法改悪反対 高比良碧 & 日高晴 インタビュー

interview & text : 大小田伸二 a.k.a GUY

「入管法」。そのワードを知ったのはここ2、3年でしょうか。大事なことではあると思いながら、今まで行動に移したことはありませんでした。そんな中、TWITTERで「入管法改悪」について横川駅でのスタンディングがあることを知った私はまず参加しようと思い、横川駅へ出かけました。5月18日(木)のことです。スタンディングに参加して、企画の中心人物が大学を卒業して間もない20代前半の女性なのを知りました。今の若者世代の彼女たちがこの問題についてどのような関心を持って活動をしているのか興味を持った私はお二人へのインタビューをお願いしました。そして入管法改定案が参議院で採決(6月9日)される直前の6月6日、横川にあるブックカフェ「本と自由」にて緊急インタビューを行なう事が出来ましたのでぜひお読みください。

Interviewee
高比良碧
(入管闘争市民連合広島/Wave: against war & nuke/山口県出身 広島大学卒)

日高晴
(入管闘争市民連合広島/Wave: against war & nuke/東京都出身 筑波大学卒)


GUY(以下G) : 今回はよろしくお願いします。最初にいつからこの問題に興味を持ち、活動を行うようになったのかお聞かせください。

高比良さん (以下敬称略):2021年の後半でした。当初は技能実習生の支援について調べたのが最初ですね。どのように彼ら(実習生)と関われるか調べていたところ、日本で在留資格のない外国人労働者・難民を支援している大阪の団体「TRY」(注1)に出会いました。私は当時大学を休学していたので、彼らに誘われたことをきっかけにして大阪に一時的に滞在し、彼らと共に活動を始めました。
日高晴さん(以下継承略):私は大学在学中に弁護士の指宿昭一さん(注2)の講演を聞いたことがき っかけでした。その時にウィシュマさんの事を知 ったのです。移民問題を扱った授業を取っていて、そこに指宿さんがゲストで講演しに来てくださった。外国人労働者や難民のための支援を行うBOND(バンド)(注4)の存在はその講演の時に紹介を受けました。当時、私は茨城に住んでいたので、牛久入管(注3)への面会に参加させてもらって、本格的にBOND(バンド)に入りました。
牛久入管はいわゆる送還忌避者と呼ばれる人を、長期にわたって収容する施設で、私はそこで面会、支援の活動に一年前から関わっていました。その後、就職で広島に来て、現在の入管闘争市民連合で活動を続けています。

G:名古屋入管施設で亡くなられたウィシュマさんについてお聞きしたいですが。
日高:ウィシュマさん(本名ウィシュマ・サンダマリ)はスリランカ出身の方で日本で英語の先生になるという夢をもって来日された方なんです。日本語学校に通っていたんですが、退学されたんですね。(そのため留学のビザは失ってしまいます。)その当時付き合っていたパートナーからDVを受けていて、警察に保護を求めたんです。ところが在留期間が過ぎていたことで、DV被害者としてでなく非正規滞在の在留外国人として入管に収容されてしまったんです。彼女は当初、帰国を望んでいたのですが、DV加害者から「帰国したら殺すぞ」という類の脅迫を受けてしかたなく日本に在留することを望んだのです。そこで支援をしていたのが名古屋の支援団体「START」(注5)です。
劣悪な入管収容生活の中で、体調を崩したウィシ ュマさんは口から食物をとれなくなり、どんどん衰弱していったんです。ウィシュマさんは職員に治療を望んだのですが、内科ではなく精神科に連れていかれ、入管職員から「詐病」の烙印を貼られたのです。点滴なり、内科的治療を施せば治癒できていた病気を精神的なものとして処理されたのです。
G:憤りを感じます。自分のバンドの先輩で伊藤耕(THE FOOLS)(注6)というボーカルの方がおられたのですが、ウィシュマさんと同じように所内で治療の要望を出しながら職員と担当医の雑な対応で亡くなられました。
日高、高比良:そうだったんですね。


G:この入管法問題の中、梅村みずほ参議院議員(日本維新の会)(注7)が「ウィシュマさんに、詐病をすれば入管収容所から出られるとアドバイスした支援団体がいる」という趣旨の発言をしました。このことについてどう思われるかお聞かせください。
高比良:梅村議員のいう支援者というのは名古屋入管でウィシュマさんを支援していたSTARTのことだと思われます。日を追うごとにどんどん衰弱していき、最後には亡くなってしまうその直前まで、STARTの支援者はウィシュマさんに名古屋入管で面会支援をしていました。「詐病でなかったことは明らかです」と、STARTは梅村議員への抗議文の中で明言しています。入管も支援者がウィシュマさんにそのような趣旨の発言をしたことは事実はないと言っています。梅村議員の発言は支援者(START)に対してだけでなくウィシュマさんに対しての冒涜だと思います。
そして、この問題の本質は、梅村議員の軽率な発言を許容しかねない日本社会の土台にあると思います。
入管法「改正」に賛成する人も、もし収容されたのが自分たちの親族であれば体調を心配するのは当たり前だと思うと考えますが、収容された難民に対して「詐病かもしれない」とか「母国に帰れと言われても帰らない困った人達」というレッテルを知らず知らずのうちに貼っているのではないかと思います。それは、この日本社会に内在化した差別意識が根底にあるからだと私達は思うのです。その差別意識は入管問題だけでなく、戦前戦中からも日本に深く根ざしている問題だと考えています。


G:ありがとうございます。私はこの問題に興味を持ったのはつい最近で、先日のスタンディング(5月横川駅前)にも、わからないから知ろうと思 って参加したんですね。だからスピーカーとして何か言うよりも実際に活動を続けている高比良さん、日高さんの訴えられていることに耳を傾けることから始めました。
高比良:私も最初は全て知ってからじゃないと動けないと考えていました。学びながら、活動していくことでそれはなくなりましたし、GUYさんのように立ち上がってくれる方が出てきてもらえたのは力になりました。


G:分からないながらも、デモに参加して入管法改悪の垂れ幕を掲げながら、通勤客の方々を見てたのですが、90パーセントは素通りなことに驚きました。10パーセントの方々が立ち止まって話を聞いてくれたり、チラシを受け取ってくれるのは嬉しい事でしたけどね。広島に住まれている(だろう)外国人の方がほぼチラシを受け取ってくれたのが印象的だったのを覚えています。
高比良:GUYさんと同じように「詳しくはわからない、だけど間違っていることだけはわかる」という思いで参加してくれた方もいました。私達も学んだうえで、今は「わかりやすくおかしい問題」だとおもっています。この制度がずっと続いていることがおかしいと思っていますし、変えなければいけないと考えています。このことを多くの人たちに伝えていきたいです。

G:先ほども少し話に出させてもらったのですが、この入管法改悪に関心を持ったのは先日横川シネマで上映された「THE FOOLS 愚か者たちの歌」を観に行ったことから始まったんですね。それまで表面的にしか知らなかった入管法、そして収容所内で亡くなられたウィシュマさんと刑務所内で亡くなられた伊藤耕さんが繋がった気がしたんです。
ウィシュマさんは「難民だから」、耕さんは「犯罪者だから」と職員、刑務官にぞんざいに扱われ殺されてしまった。それはこの法治国家で平等に扱われない人たちがいるという「気づき」に繋がりましたし、これは変えていかなければいけないことだと気付いたんです。この国の悪法の多くは差別を内包している市民によって成り立っているのだからそれを変えるのも市民だと思ったのです。
日高:「差別感情」の上にある「無関心」というものが収容所、刑務所のやり口を守って、結果まかり通らせてしまっていると思います。名も無き市民という点では、いつどの立場になってもおかしくないはずなのに、自分たちには「関係ないから」と高を括った結果「悪法」を許してしまっているのだと思っています。逆に、今回の法案の採決をここまで遅らせているのも、市民の力だと思います。今回の改悪の事を「自分事としてとらえている多くの市民」がいるからだと思うんです。国会前でも大きなスタンデ ィングが行われていますし、今回のように全国各地でスタンディングが行われています。それは多くの反対の意志を可視化させて世論に変えていき、メディアや政治家を変えていく。今回で言えば、入管法改悪の採決を食い止めるのは上からではなく下からの突き上げで変えていきたいと思っています。G:ありがとうございます。あらためて、今回の入管法改訂案に関しての問題点を教えてください。日高:二年前に廃案になった時にも出ましたし、今回の骨格にもなるのですが、これまでは難民申請を何度しても良かったのですが、この「改正」で3回以上申請をすると本国に強制送還の対象になるということが問題なんですね。日本は諸外国に比べて難民認定の審査が異常に厳しいんです。難民条約にのっとって世界的な基準が設けられているにも関わらず、認めらるのは1パーセントにも満たないんです。(2021年の日本の難民認定率は0.7パーセント。同年の独は25.9%、カナダは62.1%、仏は17.5%、米は32.2%、英は63.4%)G:想像以上の少なさですね。この現状の中で、入管審査参与員として国会で意見を述べた柳瀬さん(注8)の意見をネットで目にしましたが「難民はほとんど見つけることが出来ない」と言われたことに関して意見をお聞かせください。日高:今回の入管法改悪はその柳瀬審査参与員の「難民はほとんど見つけられない」という発言に端を発していますし、立法の根拠にもなっています。しかしながら、彼女の年間(2022年)で1231件(全体の4分の1)という膨大な審査数に対して、法務大臣が「(正しく審査するのは)不可能である」と認めたことから立法の根拠が崩れたわけですから「『改正』どころか、もはや審議すらできないのではないか?」というのが私たちの意見で、野党、そして多くの市民が持っている認識です。
高比良:入管は、「どうしても帰ることができない事情があって国籍国へ帰ることを拒まざるを得ない人達」を「送還忌避者」として問題視しています。しかし、その「送還忌避者」を生み出したのは入管自身で、「送還忌避者」自身の問題ではないんです。しかも、「送還忌避者」と呼ばれる人はどうしても帰れないわずか約3000人で、実際には退去強制令を出された人の9割以上が帰国しています。その中には命の危険がある方ももちろんいらっしゃいますし、日本で家庭を持たれて家族がいる方も沢山おられます。その方たちに対して国籍国に帰れというのはあまりにも惨いことだと思っています。私達は政府に対して、「送還忌避者」に在留資格を適切に出すことを求めています。同時に「送還忌避者」を出さない為にも国際基準に基づく難民認定の大幅緩和も求めています。そうすることで、帰れない事情があって在留を希望する外国籍の方達も私達と同じように自由に働けるようになるし、税金もちゃんと納めることも出来るんです。審査に関しても、日本のように書類が整っている国もなかなかないわけで、公文書にも度々誤りがあるような国から来た難民の書類の粗を探し出してそこをついて難民と認めない入管自体に問題があると思っています。ここで難民と言われている人たちについて理解してほしいのですが、彼らは日本にとって、お荷物でもなく、危害を加える悪人達でもなく、私達たちと同じ人間なのだということです。
日高:送還忌避者の多くは、バブル期に日本に来た人たちで「労働力」としていわゆる3Kの仕事を請け負ってきたわけです。それぞれ何らかの理由、事情で在留資格が切れ、送還忌避者となっているわけなんですが、その人たちを日本の多くの市民は同じ「人間」としてではなく「労働力」として見ていると思うんです。労働力である人たちの在留資格がなくなったことイコール日本にとってお荷物じゃないかと考えている人が政府にも一般にも多いんですね。

G:そこも聞きたかったんです。私も当初、今回の改悪はこれから入国してくる人の審査が厳しくなると思っていましたし、関心の少ない人たちもそう思っている人たちが多いと思うのですけど、今回はこれまで日本で普通に暮らしていた外国人の方を追い出そうとしている法律だということなんですよね。
日高:そうなんです。これまで日本を支えてきた人たちを都合よく追い返そうとしているのが今回の改悪の問題の部分なのです。
高比良:私は関西で活動していたので関西の情報がよく入ってくるのですが、未成年の仮放免者(注9)の問題があります。彼はまだ小学生なのですが、親が在留資格がないから自分にもないこと知っています。彼は親がいつ本国に返されるかもしれない、仮放免である自分自身も就職することも健康保険にも入ることも出来ないということで将来に不安を感じているのです。
入管は送還によって、仮放免者をはじめとする在留資格がない外国人の問題を解決しようとするのに対し、支援者は適切に在留資格を出させることで解決しようとしています。そうはいっても難民の全てを認定させようとしているのではなく、た った3000人(うち未成年約300人)の送還忌避者に在留資格を認めてほしいだけなんですよね。かつて労働力として請われ、日本にやってきた外国人の人たちに3Kを押し付けておいて、(製造業への労働者派遣が解禁された、2003年労働者派遣法の規制緩和によって)必要なくなったから本国に還れというのは、ある意味で戦時中と変わらない意識だとも思うんです。この問題とは一見遠いかもしれませんが、かつて戦時中に広島がどういう場所だったか?宇品港がどのような場所だったのか?アジアの諸外国に対して何を行ってきたのか?という事にもつながっていく部分があると思います。

G:広島はかつては軍都と呼ばれてましたからね。
高比良:かつての侵略戦争にせよ、これから起こるかもしれない戦争にせよ、犠牲になるのは市民。殺すのも市民ですよね。侵略を反省する一方で、外国人を排斥する政府、そして今後も、入管法改悪を通して外国人だったら死んでも良いという感覚が市民の中に続くのであれば、これから戦争が起きるかもしれないことを否定できないですよね。ウィシュマさんにせよ、私たちにせよ犠牲になるのは「私達市民なんだ」ということをもっと多くの人たちが理解する必要があると思っています。在留外国人、難民と私たちは利害が対立している関係では決してないんですね。
日高:戦争を始める人たちは、決して戦地には行かないし、直接の被害もないですよね。彼らは戦争によって利益も得ているし。実際に殺され殺すのは私達名も無き市民なんですよね。
高比良:梅村議員の発言に戻りますが、彼女は議員でありながら、国家権力について理解していないのではないかと思います。ウィシュマさんの処遇にせよ、伊藤耕さんの話にせよ、国家権力が私人を拘束するわけですよね。もしも、拘束を私人がやったら犯罪ですよね。それが国家権力では権限を与えられている。ならば身柄を拘束する代わりにその人の命と健康をちゃんと守らなければならない義務があるわけです。ところが入管は(日本社会も)その身柄を拘束することの重みが全然分かっていない。


G:最後に広島でのお二人の活動について感じたこと、そしてこれからのことを聞かせてください。
高比良:スタンディングをしながら市民の反応を見ていて感じるのですが、素通りする人はやはり多いです。しかし一方で、立ち止まって耳を傾けてくれる方もいらっしゃいますし、通り過ぎても戻ってきてくれる方もいらっしゃいます。GUYさんのように、私たちの呼びかけに応えてくださり、想いを持って一緒に行動してくれた方の数は予想を超えて多かったです。今回の問題に対して「おかしい」と思っている人が広島に大勢いらっしゃるのがわかったのも意義があることだと思っています。問題の解決は、政府に期待するものではないと思ってますし、国家権力自体、主権者が縛っていくものだと私は考えています。共感してくださる沢山の広島の方々がいてくださるおかげでこの活動が続けられていると思います。
実際に苦しい状況に置かれている当事者からすれば、日本にこういう問題があること、自分たちの存在が日本社会の一般の人に知ってもらえたこと自体が、希望になると思います。入管にとっても、市民の監視の目が増えることで、やりたい放題出来なくなります。
そしてさらに、問題を知ったうえで、自分はどうするのか。知っただけで終わってしまっては、入管の方針を黙認することになります。入管問題を知って、何かしたいけど何をすればいいか分からない、という人たちの受け皿になれるよう、入管闘争市民連合としても動いていくつもりです。具体的には今後も月に1回、広島でのアクションとミ ーティングを行います。その他、問題普及のための企画やそのための学習会を計画しています。関心のある方は、ぜひご連絡ください。
この冊子を読んだ方で私たちの考えに共感してもらえる方がいらっしゃれば、SNSでの発信やスタンディングを通して、一緒にこの差別的な入管行政と、外国人への差別を容認する社会を変えていきましょう。

G:ありがとうございます。私も協力させていただきます。

注1:TRY(外国人労働者・難民と共に歩む会)関西を中心に日本で生活する外国人労働者・難民の方々を対象にし、支援を行い活動する団体。関西一円の市民、学生が中心となり、他の支援団体と連携して活動している。
大阪市の南港にある大阪入国管理局に収容された被収容者を面会を通じて励まし、入管の人権侵害を見張っている一方で仮放免者の運動を支援している。
ホームページ:
https://www.try-together.com/

注2:指宿昭一弁護士
労働事件や入管事件など、人権問題に長年取り組み、現在は第二東京弁護士会に所属する弁護士。ウィシュマ・サンダマリさんが名古屋入管で死亡した事件の遺族側弁護団としても知られ、政府が今国会に提出した入管法改悪法案を再び廃案にすべく活動し、随時情報を発信している。

注3:牛久入管
東日本入国管理センターの通称。
1993年12月24日、設立。
茨城県牛久市にある法務省出入国在留管理庁管轄の入国者収容所。
被収容者への人権配慮について弁護士会、国際人権団体、活動家団体から批判されている。(Wikipedaより引用、抜粋)
TO FUTURE ZINEでインタビューをさせていただいた映画監督イアン・トーマス・アッシュさんがドキュメンタリー映画「USHIKU」を制作し、その問題を提起している。

注4:BOND(バンド)(外国人労働者・難民と共に歩む会)
関東近郊の大学生や高校生、社会人が中心となり、日本に暮らす外国人労働者や難民のための支援活動を行っている。
東京出入国在留管理局(東京都港区)、東京入管横浜支局(神奈川県横浜市)、東日本入国管理センター(茨城県牛久市)に収容された外国人たちへの面会を通じて被収容者を励まし、入管の人権侵害を見張っている。
難民・外国人労働者問題の現状について、日本で起こっている問題として広く世の中に発信、また、情勢に応じてデモなどの市民運動の運営や、定期的に入管問題について学ぶ講演イベント等の企画・運営を行っている。
裁判、難民申請、退去強制手続きでの在特獲得等における翻訳、通訳を通して外国人労働者・難民の人権を守る支援を続けている。
ホームページ:
https://nanmim-bond.amebaownd.com/

注5:START(外国人労働者・難民と共に歩む会)東海地方を中心に社会人、学生メンバーで支援活動を行う団体。
ウィシュマさんが収容された施設(名古屋出入国在留管理局(名古屋入管))に通い、面会、支援をしていた団体としても知られる。
面会活動を通して、被収容者を励まし、人権侵害を受けていないかどうか見張る活動もしている。書類の翻訳、書類の作成の援助や、病院・入管などへ行く時に付き添って通訳を行い、彼らの人権が守られるよう支援を行っている。
ホームページ:
https://start-support.amebaownd.com/

注6:伊藤耕
ロックバンド「THE FOOLS」のボーカル。2017年10月17日に北海道月形刑務所で服役中に亡くなられた。(当時62歳)
亡くなったのは刑務所や病院で適切な処置がなされなかったからだと、伊藤氏の妻の満寿子さんが国を相手取り2019年10月30日に損害賠償を求める裁判を起こし、今年(2023年)2月7日、約4320万円の損害賠償を原告に振り込むことで、東京地裁で和解が成立した。

注7:梅村みずほ参議院議員(日本維新の会)の発言
入管内の不当な扱いで亡くなられたウィシュマさんに対して、法務委員会で、「よかれと思った支援者の一言が、皮肉にも、ウィシュマさんに『病気になれば仮釈放してもらえる』という淡い期待を抱かせ、医師から詐病の可能性を指摘される状況につながったおそれも否定できません」と発言、他に「ハンガーストライキかもしれない」などと繰り返し発言して内外から多くの非難を受けた。現在、日本維新の会の藤田幹事長は、一連の発言で問題となっている梅村みずほ参院議員を、「党員資格停止6か月」の処分とした(2023年5月26日)

注8:
柳瀬房子・難民審査参与員
2021年4月の衆院法務委員会で、「難民をほとんど見つけることができない」との発言が改悪立法の根拠にもなったが、彼女が担当した審査件数は2021年:全件6741件のうち1378件(勤務日数34日)
2022年:全件4740件のうち1231件(勤務日数32日)となっていたことが分かり、計算上、一件につき、6分にも満たないことを突かれた法務省が当初「可能である」といっていた発言を「不可能である」の間違いであったと後日撤回。
真逆の言い間違いをする法務大臣が更迭されることもないばかりか、改定の根拠が無くなったにもかかわらず「改正」法は参議院を通過し、採決された。

注9:仮放免者
 「仮放免」とは、在留資格が得られず「非正規滞在」となった外国人に対して、入管が入管収容施設の外での生活を認める制度だ。 入管収容施設で、無期限の長期収容を強いられている外国人にとっては、「仮放免」の許可を得て、家族と一緒に暮らせること、また地域社会の中で生活できることは、「念願」だったはずなのだが、いざ「仮放免」生活が始まると、過酷な〝厚い壁〟が彼らの前に立ちはだかる。(日本カトリック難民移住移動者委員会ホームぺージより抜粋)
下記が入管が仮放免者の課した義務である。

Share this article

Recent blog posts

Related articles